Raspberry Pi Picoは、ラズパイシリーズの中でも最も小さいシリーズです。
Picoは、OSが搭載できないなど、他のシリーズと比べて機能は限られますが、そのコンパクトさを活かすことで、便利な使い方が可能となります。
そのコンパクトさを活かすための一歩として、Picoへの電源の供給を、PCやコンセントからではなく乾電池からする方法を、簡単にまとめてみました。
Picoを乾電池で動かす方法をまとめてみたよ!
準備するもの
準備するものは、Picoを除き、以下の4つ。
- 電池ボックス
- 電池(単三電池×2個)
- QIコネクタ
- 圧着ペンチ
<電池ボックス>
今回私は、以下の電池ボックスを購入し、これをPicoに繋いで動かしてみることとしました。
<乾電池>
電池ボックスが単三乾電池×2個のため、家に余っていたものを使用することとしました。
<QIコネクタ>
Picoと電池ボックスを繋ぐために、QIコネクタというものの準備が必要です。
電池ボックスには下図の通り、赤と黒のリード線(電池と接続するための銅線)が存在します。
一方で、Picoには、電源を供給したり、他の機器に繋げて制御したりするための、GPIOピンが装着されています。
Picoを乾電池で動かすためには、GPIOピンに電池ボックスのリード線を繋げることになります。
しかし、購入した電池ボックスのリード線のままではGPIOピンに接続することができません。
そこで使用するのが、“QIコネクタ”です。
このQIコネクタを電池ボックスのリード線に取り付けることで容易にPicoのGPIOピンに接続することができるようになります。
<圧着ペンチ>
コネクタを電池ボックスのリード線に装着するためには、圧着ペンチたるものが必要でした。私は以下を購入して、QIコネクタをリード線に装着しました。
以上が、Picoを乾電池で動かすために、Pico以外で必要なものでです。
なお、今回の記事では、PicoはGPIOピンを装着済みの状態がベースとなっています。
「Raspberry Pi Pico」とGPIOピンをそれぞれ購入して自分で付けるのも楽しいと思いますが、面倒であれば、GPIOピン装着済みの「Raspberry Pi Pico H」というのもあるので、これを購入するのもおすすめです。
Picoを乾電池で動かすための事前準備
Picoへのプログラム保存
Picoを乾電池で動かすためには、乾電池をPicoに接続する前に、動かしたいプログラムをPicoに保存しておく必要があります。
Picoを乾電池で動かすために、プログラムを保存する上で最も重要なことは以下の1点!
Picoに保存するプログラム名は、「main.py」とすること!!
Picoでは「main.py」という名前で保存されたファイルがあると、起動時にそのプログラムが自動で実行される状態となります。
プログラムの保存方法の詳細は以下の記事にまとめています。
なお、今回実行するプログラムは、LEDをチカチカさせる(Lチカ)プログラムとして、以下のプログラムを「main.py」として保存しました。
import machine import utime led = machine.Pin(25, machine.Pin.OUT)
while True: led.value(1) utime.sleep(1) led.value(0) utime.sleep(1)
電池ボックスへのQIコネクタ装着
電池ボックスへのコネクタへの接続方法は、圧着ペンチの取扱説明書にも記載があったり、調べると他のサイトでもすぐに出てくるので、ここで説明は割愛します。
ただし、ここで重要な点は以下の1点!
電池ボックスのリード線に取り付けるQIコネクタは、メスのコネクタとすること!!
その理由は以下の通り。
電源側にオスのピンを取り付けると、ピン同士が接触してショートさせたり、端子をさわって感電してしまう可能性があるためです。家庭のコンセントでも壁側がメスになっていることも同様の理由とのことです。
電池ボックス側(電源側)のコネクタは、メスを取り付けることが基本、ということですね。
上記の点に注意して、電池ボックスにQIコネクタを装着した結果が下図。
Picoへの電池ボックス接続
前述の手順でQIコネクタを装着した電池ボックスを、PicoのGPIOピンに接続します。
まず、PicoのGPIOピンの構成は下図の通りです。
※ Pico公式サイトより引用
今回は、電池ボックスのリード線は上図の番号と参照として以下のように接続します。
- 赤いリード線・・・39番(VSYS)
- 黒いリード線・・・38番(GND)
接続した結果が下図の通りです。
動かしてみた
ここまでの説明で、Picoにプログラムを保存し、電池ボックスを接続するところまで来ました。
最後に、Picoに乾電池を取り付け、電池ボックスのスイッチをONにして、Picoを動作させます。
動作結果は↓の動画の通りです。
動画に映っている通り、1秒置きにPicoのLEDがON、OFFを繰り返しています。
この結果より、本記事の目的の通り、乾電池のみを用いてPicoを動かすことができました!
まとめ
本記事では、Raspberry Pi Picoを乾電池で動かす方法についてまとめてみました。
Rasberry Pi Picoを乾電池で動かすことができるようになったことで、設置箇所への制約が少なく、Picoのコンパクトさという利点をさらに活かして、いろんな用途に活用できそうな気がします。
今後は、Picoを乾電池で動かすという構成をベースに、生活の役に立つものを構築していきたいと思います。
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