これまで、インターネットの概要やWebブラウザの仕組みなどをまとめてきました。
本記事では、インターネットの世界で、どのように世界に点在するWebサイト(Webサーバ)と繋がっているか、その具体的な構成や方法を理解するために、まずは最も身近な点として、自宅におけるインターネットへの接続構成とその方法について、これまで勉強して得た知識をまとめたいと思います。
自宅からインターネットに接続するために覚えておくべき用語
今回の記事で出てくる内容において、覚えておくべき用語を簡単にまとめます。覚えておくべきことは以下の5点です。
- 回線事業者
- インターネットサービスプロバイダ(ISP)
- 光回線
- ONU
- WiFiルータ
回線事業者
回線事業者とは、インターネットを接続するための回線(インターネット回線)を持ち、提供してくれる会社のことです。
回線事業者としては、以下のような会社が挙げられます。
- NTT東日本/NTT西日本(フレッツ光)
- ソフトバンク(ソフトバンク光)
- KDDI(auひかり)
インターネットに接続するためには、この回線事業者と契約することが必要不可欠ですが、この回線事業者との契約だけでは、インターネットは接続できません。そこで契約が必要となるのが、インターネットサービスプロバイダです。
インターネットサービスプロバイダ(ISP)
インターネットサービスプロバイダとは、インターネットへ接続することをサービスとして提供し、インターネットに接続するための窓口となる会社です。一般的には、プロバイダと呼びます。
プロバイダには、例えば以下のような会社があります。
- NURO光
- BIGLOBE
- So-net
- OCN
- @nifty
- Yahoo!BB
インターネット回線は回線事業者に提供してもらい、プロバイダにてインターネットへの扉を開けてもらうことで、インターネットに接続できるようになります。
イメージは下図の通り。
なお、上記の通りインターネットに接続するためには、回線事業者とプロバイダの両方と契約する必要がありますが、回線事業者とプロバイダのサービスをセットで提供する会社も存在します。
光回線
回線事業者から提供される、光ファイバーを利用したインターネット回線。現在のインターネット回線の主流。高速なインターネット通信ができる。
インターネット回線としては、他に以下のようなものもあります。
- ADSL(アナログ電話回線。光回線が普及するまではこれが主流。)
- CATV(ケーブルテレビが提供する回線。)
- モバイル回線
ONU(Optical Network Unit)
光信号とデジタル信号を相互変換する装置。光回線を利用してインターネットに接続する際に必要となるものであり、基本的には、回線事業者と契約すると、この装置がレンタルで送られてきます。光回線の終端装置と呼ばれています。
家の壁に敷設された(到達した)光回線のコンセントに、光ケーブルを繋げ、それをONUを介してPCなどと繋げることで、PCはインターネットに接続できます。
イメージ図は以下の通りです。
WiFiルータ(無線LANルータ)
まず、ルータとは、異なるネットワークを相互に接続するネットワーク機器のことであり、言い換えれば、自宅にある機器をインターネットに接続するための中継機器のことです。
異なるネットワークとは、ここでは以下の2つを指します。
- 家庭内のネットワーク(ホームネットワーク/プライベートネットワーク)
- 外部ネットワーク(インターネット/パブリックネットワーク)
WiFiルータは、ホームネットワークにある機器を無線で繋げて、インターネットに接続する機器です。
なお、一般的なWiFiルータには、有線LANケーブルの差込口はあるので、有線接続もできるようです。
WiFiと無線LANは、よく同じように使われますが、厳密に言えば以下のような違いがあるようです。
- 無線LAN・・・無線通信を利用して構築されるネットワーク
- WiFi・・・無線通信の規格の一つ
つまり、無線LANという枠組みの中の一つに、WiFiが存在するようなイメージです。Bluetoothなども無線LANの一つです。イメージとしては、以下のような感じです。
インターネットに接続できるようになるまでの流れ
まずは、自宅にインターネットが接続できる環境が全くない場合、インターネット接続できるようになるまでの流れを、細かな点は割愛して簡単にまとめます。
- 回線事業者、インターネットサービスプロバイダと契約する
- 回線工事にて光回線を敷設する
- 回線事業者からONUをレンタルする
- WiFiルータを設置し、ONUと接続する
- WiFiルータの設定作業を行う
- 自宅内の各種機器をWiFiルータと接続する ⇒ インターネット接続!!!
上記の流れで作業を進めると、以下の概念図のような接続構成を作ることができ、自宅にある各種機器がインターネットに接続できるようになるはずです。
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