以下の記事にて、Webブラウザによる検索の仕組みをまとめました。また、目的とするサイト(サーバ)に行き着くためには、Webブラウザ上に“URL“を設定する必要があることを記載しました。
本記事においては、この“URL”とは具体的にどんなものなのかをまとめてたいと思います。
URLとは
まず、前述の記事でも示したように、
URLとは、インターネット上での情報の所在とアクセスの仕方を示したもの
です。
ちなみにURLは、“Uniform Resource Locator”の略です。
このURLをWebブラウザに設定すれば、URLの中に設定した情報源まで辿り着くことができ、その情報を、URLの中に設定したルールに従ってWebブラウザ上に表示してくれるわけです。
URLの構成
ここから、URLの具体的な内容についてまとめていきたいと思います。
まず、URLとは、以下に示すような構成となっています。
上記URLを、右側から順番に追って説明したいと思います。
ファイル名
この部分は、その名の通り、ファイル名です。
Webサーバに存在する、検索した情報が格納されたファイルの名前です。
URLを指定することで、私たちは、このファイルを開いてWebブラウザ上に表示しているわけです。
上図のURLで言えば、”index.php”というファイルを開いているわけです。
私たちが日常パソコンで、自分のパソコンの中に保存した”~~.docx”といったWordファイルや、”~~.xlsx”といったExcelファイルを開くのと同じよう、インターネット上でWebサーバに移動して開くファイルになります。
ディレクトリ名
この部分は、Webサーバ上の、検索した情報が格納されたファイルが保存されているフォルダの名前です。
私たちが日常パソコンで、WordやExcelファイルを使って、例えば”デスクトップ”や”ドキュメント”といったフォルダに保存すると思いますが、それと同じです。
下図はWindowsの例ですが、図で言えば、青枠のところがディレクトリ名(フォルダ名)、赤枠のところがファイル名ですね。
なお、”ディレクリ”と”フォルダ”は同じ意味という理解で良いかと思います。
UNIXやLinuxといったOSを使う場合や、プログラミングをする中では、”ディレクトリ”と呼ぶことが多く、WindowsやMacといったOSを使う場合は、”フォルダ”と呼ぶことが多いようです。
ドメイン名
ドメイン名は、インターネット上のWebサーバの住所です。
郵便物が、家の住所を指定しないと届かないように、Webサーバという家が、インターネット上のどこに存在するかを示したものがこのドメインとなります。
このドメインの詳細については、また別の記事でまとめたいと思います。
ホスト名
ホスト名は、Webサーバのコンピュータの名前です。
Webサーバを家で例えると、例えば家がマンションの一室の場合、前述のドメイン名はマンションの住所までを示しており、その部屋番号までは指定していません。
このホスト名が、たどり着きたいWebサーバという名の家がマンション内のどの部屋番号なのかを示している、といったイメージです。
なお、ホスト名+ドメイン名をFQDN(完全修飾ドメイン名)と呼びます。
FQDN = Fully Qualified Domain Name
スキーム
前述までの「ファイル名」、「ディレクトリ名」、「ドメイン名」、「ホスト名」で、検索した情報が格納されたファイルにたどり着くために必要な所在の情報は手に入りました。
最後に示すこのスキームとは、インターネット上で、情報が格納されたファイルに到達(アクセス)するための手段、ルールを表したものです。
Webブラウザにて、自分のパソコンとWebサーバとの通信をする際に、お互いの通信する情報のルールが決まっていなければ、送られてきた情報を解読することができません。
送られてきた情報を解読して、それをWebブラウザ上に正しく表記させるために必要となるのが、情報のルールであり、それを定めたものがこのスキームとなります。
なお、「://」の前に記載されている文字列を、”プロトコル”と呼びます。実際には、これが通信のルールを示したものです。
WebブラウザとWebサーバの間で情報をやりとりするためのプロトコルとしては、以下の2つです。
- HTTP
- HTTPS
このプロトコルについても、また別記事でまとめたいと思います。
URLの省略
実は、上記で示したもののうち、ホスト名とファイル名は、省略できる場合があります。
ホスト名の省略
ホスト名の”www”は、省略可能なようです。
例えば、以前に書いた、”https://inupy.com/network-001/” のリンクの記事であれば、”https://www.inupy.com/network-001/” としても同じリンクにたどり着くことができます。
ファイル名の省略
サイトのファイル名が以下のいずれかの場合、省略可能なようです。
- index.html
- index.htm
- index.php
ファイル名が省略されている場合、通信において、そのディレクトリまで到達したのち、上記ファイルのうち保存されているものを表示することになります。
例えば、このサイトのホームページであれば、”https://inupy.com”と表示されていると思いますが、”http://inupy.com/index.php”と入力しても同じサイトが開かれます。
まとめ
以上のことをまとめると、URLとは、以下の5つの要素により構成された、インターネット上での情報(サーバ)の所在を識別するものです。
- ファイル名:Webサーバに存在する、情報が格納されたファイルの名前
- ディレクトリ名:Webサーバ上における上記ファイルが保存されているフォルダの名前
- ドメイン名:インターネット上のWebサーバの住所
- ホスト名:Webサーバのコンピュータの名前
- スキーム:インターネット上で、情報が格納されたファイルに到達するための手段、ルールを表したもの
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